英雄伝説V~海の檻歌~


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●ヴェルトルーナ

主にレトラッド、グレイスール共和国、ペニソラ公国、メルヘローズ、オースタン、ヌメロス帝国、ブロディン王国の七つの国からなる世界。各地に古代の遺跡が点在しており、かつてこの世界に高度な文明が栄えた証となっている。

グリム橋を代表とする古代の遺物の一部は現在でも利用されているが、その文明を築いた古代人や歴史に関しては、未だ明らかにはされていない。また外界は、大蛇の背骨や忘却の海によって遮られ、行き来する手段もなく、この世界で暮らす人々にとっては未知の世界である。

●水底の民

かつてヴェルトルーナを中心に栄えた古代民族。高度な文明を持ち、音を力に換えて効果を発揮する共鳴魔法という魔法体系を生み出した。
ヴェルトルーナの各地の伝承によれば、共鳴魔法は楽器により演奏や、高度な修行を積んだ者ならば歌声のみで力を発揮できたという。

しかし、彼らは900年前を境に、歴史上から忽然と姿を消した。現在は伝承の中にその存在が記されているにすぎない。
"人々が魔法を使いすぎて魔王を呼び出してしまったために、水底の民は共鳴魔法を封じて共に姿を消した"という教訓めいた物語は、ヴェルトルーナの子供であれば、誰もがベッドの中で母親から聞かされたことのあるお伽話である。

●大蛇の背骨

北方にそびえ立つこの巨大な山脈は、その姿形から『大蛇の背骨』と呼ばれている。世界を北へ抜けようとすれば必ずこの長大な山脈によって行く手を阻まれる。いままでも、数多くの冒険者たちがこの『大蛇の背骨』を越えるべく、その峻険たる峰に楔を打ちつけてきたが、未だ登頂に成功した者はいない。
故に、"世界の果て"とも呼ばれるこの『大蛇の背骨』の向こう側が実際にどうなっているのかは依然不明である。

●音楽家レオーネと『水底のメロディー』

数多くの名曲を残した50年前の偉大な作曲家。それがレオーネ・フレデリック・リヒターである。ピアノとヴァイオリンの名演奏家としても歴史に名を残している。
彼が伝承にある共鳴魔法の究極の形、『幻のメロディー』の再現に取り組み、その音楽家としての感性をもって、残されたわずかな資料をもとに『水底のメロディー』として完成させたことは、一般には意外に知られていない。
レオーネは、この再現したメロディーを、そのフレーズごとに"共鳴石"と呼ばれる石に刻み込み世界各地に隠し、封印を施したという。

■ヴェルトルーナ地域ガイド

ed5wld_pic1.jpgレトラッド-Letoratudo-

ヴェルトルーナ北東に位置するこの小さな国は、ラング大老を首長として国家という形をとってはいるが、施政権は海を挟んだ隣国グレイスール共和国に委託しており、実質的には小都市や村の集まりである。その素朴ながらも、平和で穏やかな土地柄は、訪れた者に安息を与える。際だった産業や農業は特に発展してはいないが、各地方の特産品が非常に豊かであるため、他国との交易が盛んである。

ed5wld_pic2.jpgグレイスール共和国-Greysul-

カントスに、かのレオーネが設立したといわれる音楽学校は、有望な音楽家を輩出することで有名である。カヴァロ国際劇場の第一線で活躍する演奏家たちにも、この学校出身の者は少なくない。国土の南は、険しい山岳地帯のため、旅人たちには難所として知られる土地である。加えて最近では、盗賊団が跋扈し、治安が悪化しつつあるため、私費を投じて自警団を組織する者も出てきている。

ed5wld_pic3.jpgペニソラ公国-Penisola-

代々のペニソラ公が治める国。その資源の乏しさのため、必ずしも豊かな国ではないが、近年豪商リッシュと結びつき、その援助を得ることで急速に都市部の整備が進みつつある。ただ、目先の利益に傾倒する公爵の政策は、到底民衆の末端まで行き届くものではなく、少なからず公爵への不満が生じつつあるようだ。


ed5wld_pic4.jpgリュトム島-Lutom Island-

かつては、美しい自然が謳われたリュトム島だが、今は豪商リッシュの私有地である。 リッシュの邸宅が建築されるとともに歓楽の地として開発が進められ、その自然はほとんどが失われてしまった。数年前までは島民がその暮らしを営んでいたが、リッシュが島を買い取る直前に起きた、ある事件をきっかけに現在ではそのほとんどが島を離れてしまっている。


ed5wld_pic5.jpgメルヘローズ-Marcherose-

「芸術の都カヴァロ」を中心とする自由都市連合。かつて稀代の音楽家レオーネが活躍した場所であり、音楽の殿堂とも呼ばれるカヴァロ国際劇場は、ヴェルトルーナ中の若い音楽家たちが、その舞台で演奏することを夢見ている。豊かな森林に覆われていることもあり、"芸術と森林の国"とも呼ばれる。これらの観光資源に恵まれているため、その経済力はヴェルトルーナ随一であるといわれている。

ed5wld_pic6.jpgオースタン-Ohstern-

国土の大部分が砂に覆われたヴェルトルーナ最古の歴史をもつ国。セルバートには、古代から受け継がれた遺跡が今なお存在する。レトラッドとグレイスールの関係同様、ここもメルヘローズが施政権を預かっているが、結局のところほとんど干渉することはなく、自治に近い状態である。「砂漠の自由民」を自認するオースタン国民の意志を尊重しているようだ。最近では、オアシスにバザールが頻繁に開かれるなど、経済的な面でも活発化しつつある。

ed5wld_pic7.jpgヌメロス帝国-Numeros-

ラウゼン皇帝の治世となってから、強大な軍事国家へと変貌した。近年では、大々的な徴兵が行われたとの噂も広がり、周辺諸国には常に緊張をもたらしている。これらの急激な軍事化によって、国民の生活は圧迫され続けており、政情は不安定なものになっている。民衆は、暮らしに困窮するだけでなく、村単位での強制労働にかりだされることもしばしばあるようだ。


ed5wld_pic8.jpgブロディン王国-Burodain-

民の信望厚きデュオール王子の治める国である。デュオール王子の善政とは対照的に、過去の歴史は常に戦火の渦巻くものであった。前王ルザーク2世による暴政は、粛清と称した反対者の不当な弾圧・逮捕に始まり、犯罪者として次々とレクト島へ流刑するまでに及んだという。現在では、常にヌメロス帝国からの侵略の脅威にさらされている状態にあるが、デュオール王子の巧みな外交手段によってなんとか阻止している状態である。


■登場人物紹介

ed5_004.jpg フォルト-Fort-

本編の主人公。マクベイン一座のキタラ奏者。
奔放な祖父マクベインと一緒にいることが反面教師の効果を伴ったのか、根が真面目で、同世代の子供に比べ、かなりしっかりしている。祖父とは友達のような関係だが、師匠としてのマクベインに対する尊敬も忘れることはない。
好奇心も閃きも、音楽の才能も人並み以上にあるのだが、表に出す前に自分の中であれこれ考えるため行動が遅れる傾向もある。マクベインはその原因を「気合が足りない」からだと指摘している。祖父のように人の心に深く響く曲を奏でることができる演奏家になりたいと思っている。

ウーナ-Una-

本編のヒロイン。マクベイン一座のピッコロ奏者。フォルトとは幼なじみ。どちらかというとウーナの方がフォルトを特別な異性として意識している。基本的に礼儀正しく快活な性格だが、恋に対してはシャイな部分があるようだ。
 故郷のラコスパルマでは、染料工場で働くしっかり者と周囲に見られているが、肝心なところで世間ずれしているところもある。つまらないことですぐに口喧嘩を始めるフォルトとマクベインに対して、「どうして、そんなことで喧嘩するの」と仲裁役になることが多い。

マクベイン-Mcvein-

フォルトの祖父。マクベイン一座の手琴の奏者であり、座長をつとめる。何度も世界を演奏旅行で巡っており、各地に知り合いも多い。旅の演奏家という人生を通して得た、深い道徳と洞察力を備えている。順序をたどれば真理を語れるのだが、演奏以外の表現はあまり得意ではなく言葉にすると、何でも「気合い」という表現になってしまう。
長年の旅で鍛えた体はまだまだたくましく、体術にも長けている。街道に出没する魔獣や盗賊程度なら相手ではない。レオーネが再現したと伝えられる『水底のメロディー』に並々ならぬ思い入れを持っている。

ジャン&リック-Jan&Rink-

ジャン:マクベインとの10年前の演奏旅行時には山猫のように俊敏な成犬だったが、今は老犬なので、暇なときはいつも昼寝をしている。だが、マクベインと同じく年齢を重ねて、動くツボを心得ているので魔獣と戦っても貫禄で勝り、未だ引けを取ることはない。
リック:トビネズミ。今回の旅からジャンとコンビを組む一座のマスコット。共に治癒援護系の動物魔法が使え、独自の攻撃技も持っている。

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シャオ-Shao-

アコーディオン奏者。マクベインとは昔からの知り合いで、かつては一緒に世界を巡ったこともある。マクベインのことを「師匠」と慕うかと思えば、自分の利益のためにズルイ面を見せたり、ダマしたりもする。
でも、大切なところでは筋を通すので、やっぱり憎めない。現在も娘のレイチェルと一緒に旅芸人を続けている。







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レイチェル-Reychel-

シャオの娘。演奏ではコーラスを担当。父親から想像できないほどの美形でスタイルも抜群。「お父さんに似なくて良かったね」というのは、彼女に会った誰しもがもつ感想。
フォルトやウーナのことを子供扱いするが、恋のことから演奏のことまで、本当にとても頼りになるお姉さん。旅芸人の暮らしで鍛えられ、投げナイフが得意。







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アイーダ-Aida-

エキュルの人形工房で祖父のロゼットと一緒に暮らしている。明るく、盛り上げ上手で何事にも積極的な女の子。積極的な性格が仇になって強引に見えてしまうこともあるがうるさいだけでなく、他人の気持ちをよく察している。
人形を思い通りに操る特技を持っている。自分の身を守る程度なら槍術も身につけている。







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アルトス-Altos-

フォルトたちと知り合うヴァイオリン奏者。幼少の頃別れた歌好きの姉をさがして、ピンゼル独奏会に出場する。演奏だけでなく、剣の腕前もかなりのもの。おとなしい性格で実力をひけらかすようなことは決してない。
 「一瞬一瞬で一番大切なものを見逃さない人間でいたい」という指針をもって、いつも冷静に物事を見つめている。